75歳(妻70歳)英吉利・愛蘭を駆け抜ける 副題:イギリス・アイルランド、ドライブ旅行 常田壽彦 |
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ウインザー城 6月は何処へ行っても薔薇が綺麗でした。 |
イギリス・アイルランドは右ハンドル、日本と同じと言うことで年も考えず、一度ドライブして廻りたいと考えました。 それに「アイルランドでは年齢制限で概ね25歳以上75歳未満なら問題ないようだ」(【地球の歩き方】:「アイルランド自動車事情」)とのことでぎりぎり一杯今年中で計画しました。 日本でカーナビ呆けした頭が、道路地図を見て計画、現場で細かい道路ナンバーを見て右左を判断する動物感覚を取り戻してラウンナバウトで方向を間違えなくなるまで4〜5日かかりました。 自動車道路(高速道路)は無料ですので行き過ごして引き返すのも気が楽でした。正直言って最初の間は1日1時間〜1時間半は道に迷ってました。 それでも合計3200kmのドライブは後半或程度気ままに動けて快適でした。 ココだけの話ですが、150km〜160kmのスリルも味わいました。 |
最終、エディンバラから乗ってヒースローに車を返すとき、今から思い返してもよく返車出来たものだと思います。道路は極めて複雑、周りの車は速いスピードでどんどん走っていますし充分道路標識を見ている余裕がありません。Hertzのシャトルバス(空港とHertzレンタ駐車場の間の往復バス)を見つけて「車を返すが道が分からない、お前の車に付いて行くがいいか?」「途中までは良いが、途中から道が分かれるぞ!」・・・空港に乗場が4箇所もあるので直ぐに駐車場に行かないぞ・・と理解しましたが、付いて行く内に信号で一寸止まった瞬間に「rent
car back」の標識を見付け何とかたどり着きました。 ガ、標識に従って行くと「STOP」と書いてあり、門が閉まっているのです。 別の「入り口」が有るのかなとバック仕掛けていると、追い抜いて来た車が門の前に止まると・・・あらまー・・・門がスーと開くではないですか・・・自動なんですね。 何とか車を返せて、英吉利・愛蘭・運転最終試験合格!・・・と言ったところでしょうか。 自動車道が無料とは言え、ガソリンが高いのに驚きました。90pence/L(185円/リッター)消費税17.5%含む。消費税5%の国とは全ての感覚が違うのでしょうか。(アイルランドは約1ユーロ/L(135円/リッター)イギリスと随分違いました) |
時たま観光地でツアーの方と出会わして話を交わすことがありましたが、「お元気で素晴らしいですね!」「羨ましいわ!」「75歳て本当ですか?」「お父さん(ご主人に向かって)希望が持てるわね!先輩を見習わなくっちゃ」とか言われると、満更、悪い気はしないものです。 「お宅ら、英語が堪能でいらっしゃるから・・・良いですね」と言われると 本当に冷や汗をかきます。恐ろしくブロークンなのは自分が一番良く知っているからです。 旅で一番良く使った英語は「Where is here on this map ?」だけでしたから。 たまたま雨が降ったとき(旅行中計3日だけ)聞く人が見当たらず、相手の車を止めて聞いたら、ご夫人が窓を開けて親切に教えてくれたこともありました。・・・一般的にとても親切ですね。 |
グレンダーロッホ(アイルランド) 古い遺跡の寂寞を感じさせました |
ロンドン・リージェント・パーク 花を愛する国民性も分かりますが、花が長持ちする気候(比較的湿度が低く気温が低く、 日本の3倍は長持ちするのではないでしょうか) が大いに貢献していると思いました。 |
カイルモア修道院 (アイルランド・コネマラ国立公園の北) 愛妻の為に建てた館が、妻に先立たれ、後に修道院になりました。男の哀愁が感じられました。 |
街から車で15分程離れた所にある、敷地が 3000坪以上もあると思われるB&B。 気分良くてコッツウオールドの拠点として3連泊しました。 |
バイブリー(コッツオールド) 最もよく見かける風景。ライムストーンの家と緑と川と橋。川の中には鱒が泳いでいる。 対岸に白鳥の親と孵ったばかりの雛が居ました。 |
コネマラ国立公園 爽やかで清涼な空気の中、出会う車も無く20Km程のドライブは爽快でした。 |
バタミア湖(湖水地方) ケズウイックから西へ車で30km 森や木々に覆われた山々が多い湖水地方で 木々のない山と湖の風景は一寸珍しかたです。 |
コーンフレークにミルクを掛けて食べたあとです。 この朝食は未だマッシュルームやトマトがありませんね。 エディンバラで「イングリッシュ・ブレックファースト」を頼んだら、『貴方は間違っている「スコチシュ・ブレックファースト」と言うべきだ』と嗜められました。 勿論、アイルランドは「アイリッシュ・ブレックファースト」でした。何が違うか? |
25日間の内、13箇所のB&Bに泊まりました。 大体1日28〜30ポンド/人でしたが、職業的にそつなくキッチと接待してくれる所や比較的最近始めて色々気を使っているのが分かる様なところ、中にはイギリスの古い良い家庭の雰囲気があって、到着するとアフターヌーンティでもてなし本当に素晴らしいB&Bもありました。 総じて、これでもかと言わんばかりにロビーや食堂を飾り立てている所が多かったです。 ロンドンで仕事からリタイヤーし田舎の広い庭付きの屋敷に引っ越してきて、ご主人が「ハードワークですよ」と言いながら植込みや花や芝生を手入れし、奥さんが泊り客の世話をされているB&Bもありました。 そう言えばロンドン市中の住宅街でも田舎の屋敷街でも「SALE」の看板を良く見かけたのは、加齢に従ってライフスタイルを変えていく彼等の姿が見えたような気がしました。 |
B&B は予約か行き当たりばったりか。 出発前はB&Bが 本当にその場で簡単に確保できるのか心配でしたので、前半は インターネットで予約し、後半は如何に予定が狂うかも分かりませんので「飛び込み」か「インフォーメーション」で頼もうと決めていました。 前半はインターネットの写真や説明で大体のアコモディション(B&Bの施設)や場所は分かります。万一B&Bが見つからなかったら・・・と言う心配で予約して行きました。 実際は地図があっても場所を探すのに随分時間が掛かりました。 今回だけの経験からすれば、3〜4時ごろまでに目的地に入り「インフォーメーションセンター」に予算や施設「En Suite」とか「with bath」とかの条件を言って予約してもらうのが、手数料3ポンドとか4ユーロは取られますが一番良かったと思います。 場所は地図共に徹底して聞くことが出来るからです。 |
ヘンレー・レガッタ 今年で開催166年目になる有名なボート競漕が『HENLEY-ON-THAMES』でありました。初日が6月30日でしたが、生憎ロンドン地下鉄の ストライキでバスでタクシーは来てくれず、パッディントン駅まで万難を排してバスで行き列車でヘンレーに行くことが出来ました。 私は学生時代にボートの選手をしていましたので、一度は見たいと今回旅行の最後の目的にしておりました。 競漕は基本的に変わりませんが、ボートを取巻く文化が違うんだな−と感じました。 観客の雰囲気・姿が日本と全く違うんですね。 男性はブレザーを着込んで、中には胸に自分の属するか属したクラブのマーク、或いは往年のメダルを付けたりしてる人も居ました。 それに年配の女性はピンクとか白とかそれもやや大きめの派手な帽子を被っているのです。 レガッタ用の着飾りをしているのです。 |
レガッタの試合そのものは2隻づつで5分毎のスタートで行われていました。これも今時珍しいものです。
アメリカの大学クルーも沢山参加していました。1日80試合実施し、5日間に亙って行われます。最近の国際試合は1回に5〜6隻で行われます。川幅が狭い所為もあるのでしょうが伝統を守ると言うか面白いところでした。
場外の駐車場は臨時バーベキュー場みたいに多くの人がパーティを楽しんでいました。時たま応援するクルーが来ると大声を出して応援している人が居ました。
試合の場と言うより、かってボートに関係した人が
家族ぐるみで雰囲気を楽しんでいると言う趣でした。
この観戦を最後に、翌日無事帰国しました。
2004_7_15 常田壽彦 5hbhd@waltz.plala.or.jp