アメリカ通信
2007−7−11 〜 8−6
神原克收
目         次
1.旅の概要 2.ホテル予約のトラブル
3.ラスベガス今 昔 4.炊飯器の購入
5.AAA(トリプルA)の威力 6.グランドキャニオン
7.グランドクアニオン(ノースリム) 8.アンテロープキャニオン
9.ホースシューベンド 10.モニュメントバレー
11.メキシカンハット 12.メサベルデ国立公園
13.フォーコーナーズ・モニュメント 14.アーチーズ国立公園
15.キャニオンランズ国立公園(以下NP) 16.ブライスキャニオン
17.シーダーブレイクス 18.ザイオン国立公園
19.ソルトレイクシティ(その1) 20.ソルトレイクシティ(その2)
21.イエローストーン 22.アイダホフォールズ
23.デスバレー 24.マンザナール収容所跡
25. 究極のホテル省力経営 26.ボディ(ゴーストタウン)
27.ヨセミテの魅力 28. ヨセミテの熊対策
29. 山火事は日常茶飯事 30. 言わなきゃ損々
31.雑感 その1 32.雑感 その2
33.雑感その3
旅の概要

 友人と3夫婦でアメリカ西部の国立公園巡りをした。
 我々夫婦にとっては2回目だが、前回気が付かなかったものが今回はしっかり目に入り、新たな感動を覚えた旅であ
 った。

1 日程  7月11日〜8月6日 27日間
2 移動  レンタカー(クライスラー製ダッジ・グランドキャラバン)
       走行距離:7,600km
3 ホテル ラスベガス、国立公園内のホテル、サンフランシスコは事前予約
       その他は飛び込みでモーテル
4 食事  朝食 朝食付の場合はホテルで、それ以外は自炊
       昼食 自炊と外食半々 炊飯器と湯沸しポットを現地購入
       夕食 殆ど外食、偶にスーパーで買ってホテルで食べた
5 訪れた国立公園
      (NP:National Park国立公園、NM:National Monument国定公園、
       SP:State Park州立公園)


      ・グランドキャニオンNP(サウスリム)
      ・グランドキャニオンNP(ノースリム)
      ・アンテロープキャニオン
      ・モニュメントバレー
      ・メサベルデNP
      ・アーチーズNP
      ・キャピトルリーフNP
      ・ブライスキャニオンNP
      ・シーダーブレイクスNM
      ・ゴブリンSP
      ・コーラルピンクサンドデューンSP
      ・ザイオンNP
      ・イエローストーンNP
      ・グランドティトンNP
      ・アンテロープ・アイランドSP
      ・デスバレーNP
      ・ボディ州立歴史公園
      ・ヨセミテNP
                                                        このページトップへ

ホテル予約トラブル

 出発前に早くもトラブルがあった。
ヨセミテ公園内のホテルの予約をインターネットでした。当初3部屋の予約を入れたが、どういう訳か1部屋のみの予約番号が来た。早速「あと2部屋、合計3部屋必要」とのメールを入れたら、直後にあと2部屋の予約番号がきた。 そこで、「あと2部屋必要」のメールがダブルブッキングの恐れがあると思い、「3部屋で十分、追加の2部屋はキャンセルして欲しい。確認メール下さい」とメールを入れたが、なしのつぶて。その後同様のメールを入れたがやはり返事なし。

 そうこうしている内に、VISAカードの引き落とし明細が来たのでチェックすると、案の定5部屋分の費用が引き落とされている。そこで再び「2部屋のキャンセルをして欲しい。そもそも追加の2部屋については予約番号もきていない」とメールした。これに対しても何の反応もなし。

何も返事がないまま1ヶ月過ぎ、次月のVISA引落し明細がきた。チェックすると2部屋分マイナス請求が入っていて、一件落着。

メールに対する返事がないのはヨセミテだけなのか、アメリカの国立公園全体にそうなのかは判らないが、メール先進国アメリカとも思えない出来事ではあった。

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.ラスベガス今昔
 最初にラスベガスに行ったのは13年も前のことである。そのときの驚きは今も忘れない。砂漠の中のカジノに人を集めるための大掛かりな仕掛け、ショウの素晴らしさ、物価の安さは特に印象に残っている。
 ショウのレベルの高さ、スケールの大きい客寄せの仕掛けは今も昔と変わらない。ただ、街の性格が「カジノの街」から「カジノもある街」に変わった。そして何よりの変化は土地代の高騰であろう。詳しいことは判らないが、当時の土地はただ同然ではなかったか?今は日本のバブルを思わせる高騰振りだという。その影響でホテル、食事、レンタカーなど全て高くなった。当時世界一の規模を誇ったMGMホテルは5000円以下で泊まれたが、今では2万円でも泊れない。昔はカジノに人を寄せるためにホテルと食事は戦略的に安く抑えていた、という事情もあるのであろう。今はそんなことをしなくてもいくらでも人が集るのだろし、やりたくても背に腹は代えられないのかも知れない。
 象徴的なのはペットボトルの水が$2もする。昔のラスベガスが懐かしい。
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炊飯器の購入
 今回のメンバーの一人が「ご飯を食べないと調子が出ない」ということで、朝食と昼食を自炊することにし、ラスベガス到着後早速炊飯器の調達に出掛けた。6人の2食分=12食分のおにぎりを作るので、1升炊きを購入。
 インスタント味噌汁を作るために湯沸かし器も必需品。ただ単にお湯が沸かせればいいので単純な機能のものを探したが、どうしても見付からない。どの湯沸しにもコーヒーを点てるための付属品が付いている。已む無くそれを買い付属品を捨てて湯沸しのみの単純機能にした。図らずも日米の飲み物文化の違い(お茶とコーヒー)を実感することになった。

 食材も調達したが、大抵のものはスーパーで調達出来る。ただ、梅干、海苔、インスタント味噌汁などはどこにでもある訳ではなく、必要な人は持参するのが無難。
 因みに以前と比べ、豆腐が減って寿司が増えたように思う。昔はどこのスーパーでも豆腐を見掛けたが、今回は旅程半ばのソルトレイクシティで初めて見つけた。その代わり寿司(もどき?)は大抵のスーパーでおいている。「寿司は健康食品」との評価がアメリカで定着した証拠であろう。豆腐はそれ以上に健康食品だと思うのだが・・・。

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5AAA(トリプルA)の威力
 日本のJAFに相当するのがアメリカのAAAである。JAFとAAAは提携関係にあり、JAFの会員であれば、アメリカでも日本と同じサービスが受けられる。
 AAAのサービスはそれだけに止まらない。各地にあるAAAの事務所に行ってJAFの会員カードを示し、これからの旅行計画を言えば、関連する地図を全てくれる。更に「ツアブック」という分厚い本もくれる。この本には州単位で街(町)ごとの観光名所、ホテルリスト、レストランリストが掲載されていて旅行者には誠に重宝である。ホテルの値段について言えば、「地球の歩き方」では$60〜120などと実に幅があり、判断しにくいが、「ツアブック」ではオンシーズンとオフシーズンに分けて値段が断定的に書いてあり、実に分り易い。
 殆どのモーテルはAAA会員値引きと言うのがあり、大抵10%引いてくれる。今回の旅行でも大いに活用し、全部で$500近い節約になった。
 AAAがくれる地図やツアブックはJAF会員であれば全て無料なのも嬉しい
因みに地図は会員以外には$4.95で売られている。
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6.グランドキャニオン(南リム)

まずグランドキャニオンの基本的な事項から(ガイドブックより)。

グランドキャニオンはコロラド川を挟んでサウスリムとノースリムに分かれる。サウスリムの高いところは2,100mでノースリムは2,690m。サウスとノースの間は16km。コロラド川からの高さはサウスリムで1,524m、ノースリムで2,014m、公園の広さは東京都の2.2倍。この地は20億年前は海であった。陸になったのは僅か1000万年前の造山活動期のこと。爾来、テーブル状の台地をコロラド川が1000万年に亘って浸食を続け、今日の雄大な渓谷をなしたのである。

 グランドキャニオンが凄いのは20〜2億3千万年前の地層が、あの断崖絶壁に全て見られるということである。ここは化石の宝庫と言われる所以であり、地質学者にとって憧れの地であると言うのも頷ける。

 グランドキャニオンの雄大な景色は筆舌に尽くし難いが、特に朝日や夕日に輝く姿は神々しい。公園内で宿泊したので夕日・朝日に染まり、刻々と色を変えるキャニオンを堪能出来た。残念ながら朝夕とも快晴とはいかず、「息を飲む美しさ」とまでは言えなかったが、この神々しいまでの美しさは公園内に泊った者のみが味わえる特権である。

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グランドクアニオン(ノースリム)

サウスリムとノースリムは僅か16kmしか離れていない。しかし南から北に行くには300kmほど迂回しないと行けない。こうした足場の悪さと、雪に閉ざされている期間の長さが災いして、ノースリムに行く人はサウスリムに比べて極端に少ない。公園内のホテルも南の6軒に対して北は僅かに1軒あるだけ。

 唯一のホテルからの眺めは抜群である。特にテラスは特等席で朝夕は席がなかなか空かない。驚くのはこの特等席に座って景色を見るでもなく、ただひたすらに本を読んでいる人がいる。それも何時間も・・・。最高の贅沢にちがいはないのだろうが、日本人(否、私の)メンタリティではとても真似が出来ない。

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8.アンテロープキャニオン

 アンテロープキャニオンは長さ僅か150m、高さ20mの誠に小さな渓谷である。このキャニオンは砂漠の川(大雨が降った時だけ水が流れる)の中に位置していて、上流でスコールがあると砂地に吸い込まれるよりも早く鉄砲水となってこの渓谷に殺到する。この鉄砲水が砂岩でできたキャニオンを削って出来たのが、アンテロープキャニオンである。
 規模は小さいが実に不思議な景観を見せてくれる。高さ20mの砂岩が渦巻状に削られ、上部の僅かな隙間から差し込む光に照らし出されて、幻想的な美しさだ。
 ここは今でも時折鉄砲水が発生するので、ガイドツア以外では見学出来ない。事実10年前には11名の観光客が鉄砲水で命を奪われている。
 この不思議な景色は描写不可能なので、写真で確認頂きたい。その写真も撮影アングルが極めて難しく、ガイドに頼んで撮ってもらったものが一番出来がいい。

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9.ホースシューベンド

ダム湖「レークパウエル」の下流にコロラド川が馬蹄形に急カーブを描くところがある。断崖絶壁の上からの眺めは素晴らしい。しかしながら柵や手摺は一切無く、高所恐怖症の人には景色を楽しむどころではない。風が強く油断するとバランスを崩し転落しかねないが、安全確保はあくまで自己責任ということ。

 これだけの観光資源であれば、日本なら道路や標識など整備し、入場料を取り、お店や屋台が出て物売りがうるさいと思うのだが、ここではそのかけらも無い。それどころか道路に出ている標識は小さくて目立たないため、余程注意していないと見落としてしまう。アメリカではこれくらいの観光資源はゴロゴロしているからだろうが、でもこの景色は「凄い」の一語に尽きる。

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10.モニュメントバレー

この公園のことは知らなくても、ジョン・フォード監督の「駅馬車」のロケ地と言えばお判りいただけるだろう。そう、西部劇の舞台そのもので、どこへ行っても「あぁ、見た見た」という懐かしい景色が次々と出てくる。
 ジョン・フォード監督は「駅馬車」以外にも多くの作品をここで撮っている。
「荒野の決闘」「アパッチ砦」「黄色いリボン」「幌馬車」「捜索者」「リオ・グランンデの砦」などなど。勿論ジョン・フォード以外の監督もここをロケ地として多くの西部劇を生み出している。
この公園は国立公園ではなく、先住民「ナバホ族」が管理運営する公園である。ナバホネイション(25万人)は連邦政府から自治国として認められ、独自の法律、国旗、警察、裁判所などを持ち、昔ながらの生活を大事に守っている。現在でも呪術師が儀式や病気治療に重きを成しているとのこと。
モニュメントバレーはナバホ族にとっては貴重な収入源で、経済的には勿論のこと、精神的な自立にも大いに貢献しているとのこと。

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11.メキシカンハット
 モニュメントバレーからメサベルデ国立公園に向かう途中、メキシカンハットに宿をとった。ここに泊ったのは町の名前に惹かれてのことである。町の名前は写真のようなメキシカンハットの形をした奇妙な岩に由来する。しかし、この程度の岩は至るところにいくらでもあり、珍しくも何もない。TVコマーシャルで使われたため、実力以上の人気が出たということであろう。
この町はモーテル数軒、レストランは2軒しかなく、買い物に行くには30マイルか50マイル離れた町まで行かねばならない、超ド田舎であった。2つあるレストランの1つを有するモーテルに宿泊した。このレストランはステーキを売り物にしているだけあって、ド田舎とは思えぬ美味しいステーキを食べさせてくれた。何事も見掛けだけで判断してはいけないということだろう。
ホテルの管理は老女(母親?)がしていて、カードで支払った際に間違えて$15多い金額を打ち込んだ。老女はカード清算をし直すのではなく、過剰請求の$15を現金で返してくれた。何とも微笑ましい。
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12メサベルデ国立公園

 暦史の浅いアメリカには珍しい先住民の遺跡である。メサベルデの歴史は西暦550年頃に始まる。ここに住み着いた先住民は平坦な地に住居を造り、農業と狩猟で生計を立てながら生活をした。ところが西暦1200年頃平坦地の住居を捨て、断崖絶壁に住居を構える。何が原因で厳しい環境に移ったのかは解っていない。断崖の遺跡に立つと余計「何故こんなところに住まねばならなかったのか?」と疑問は募るばかり。余程大きな事件か、自然現象の変化があったとしか考えられない。
 住居は断崖絶壁に点在し、住居は砂岩を長方形に切り出して積み上げて造る。泥を水で解いて漆喰の役目をさせ、大きいものでは4階建で217室を有する大きな遺跡もある。これらの住居のドア部分は小さく、当時の人々の身長が低かったことを物語っている(後の研究で平均身長は男163cm、女152cmと推定されている)。

 こうして苦労に苦労を重ねて作り上げた住居群も西暦1300年代後半に破棄され、何処かへ去ってしまう。恐らく旱魃で食糧確保が
来なくなったに違いない。コロンブスのアメリカ大陸発見より100年も前の話である。
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13 フォーコーナーズ・モニュメント


 人々は何の変哲もないところでも、何か冠が付くと有難がる。赤道、ユーラシア大陸最南端、日本の最北端、北極、南極、国境などど。或いはまた天皇陛下行幸地、釈迦が悟りを開いたところ、誰々の生誕地などもそうでる。
 


アメリカの地図を開いて見て欲しい。州境は直線で区切られているところが多いが、4つの州が接しているところは1ヶ所だけである。西北から時計回りにユタ、コロラド、ニューメキシコ、アリゾナの4州だ。




 フォーコーナーは砂漠の中にあるのだが、ここだけは立派なモニュメントが建ち、土産物店が軒を連ね結構な賑わいである。我々も「おのぼりさん」宜しく写真を撮って楽しんだ。こういうところは理屈抜きで楽しむに如くはない。
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14 アーチーズ国立公園

 アーチーズ国立公園には岩に穴が開いたアーチ状のものが沢山ある。ナチュラルブリッジと呼ばれることもある。ではアーチはどのようにして出来るか?

このあたりの岩は砂岩で、砂岩は砂と砂の粒子を炭酸カルシウムが接着剤の役目をして出来ている。雨は弱酸性で炭酸カルシウムと反応して砂岩を崩して行く。砂岩の弱い部分に穴が開きそれが拡大して写真に見られるような見事なアーチになる。

 アーチ状の岩は至るところで見られるが、「デリケートアーチ」ほど見事なアーチは少ない。アーチーズ国立公園で圧倒的な人気を博しているのも頷ける。デリケートアーチへは暑い中、岩場の道を2.4 km(1時間弱)歩かないと辿り着けない。それでもこれを見ないことには、アーチーズNPへ来たことにはならない。

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15 キャニオンランズ国立公園(以下NP)

 キャニオンランズNPとアーチーズNPは国道(HWY191号線を挟んで極近距離にある。しかしその表情はまるで異なる。キャニオンランズはコロラド川とグリーンリバーが合流するところで、二つの川が台地(メサ)をカミソリで切り落としたように鋭角的に侵食している。グランドキャニオンほど高低差はないが、実にメリハリのきいた豪快な景色である。


 閑話休題。借りた車にはガソリン残量があと何マイル走れるか距離で表示され大変便利であった。しかしキャニオンランズではこの機能が逆目に出て困惑した。公園に入る時には「あと
100マイル」だったので、ホテルまで40マイル分は余裕があると安心していた。ところが途中から急に残り50マイルの表示になり、ホテルまでもつかどうかギリギリになり、安全をみて途中から引き返した。原因は坂道でガソリンタンクが傾き、正常に表示されなかったのだと思うが、何とも人騒がせな装置ではある。でも基本的には大変便利な機能であった。
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16 ブライスキャニオン
先ず写真をご覧頂きたい。何とも不思議な光景である。「地球の歩き方」の解説によると、4-5000万年前に存在した巨大な湖に土砂が堆積し、それが1000万年前に隆起してコロラド台地を形成した。その後雨風に浸食され今日の奇観を造り上げたという。

 似たような奇観はトルコのカッパドキアに存在するが、趣はまったく異なる。日本にもこれの超小型が徳島県に「土柱」と言う名で存在するが、規模は横綱と新弟子くらいの開きがある。上から見るとそれぞれの塔は小さく見えるが、根元まで降りて見るととてつもなく大きい。

 ブライスキャニオンに最も近い町はブライスだが、生憎当地でマラソン大会があり、残念ながらホテルはすべて満杯で少々慌てた。しかし幸いにもすぐ近郊で偶然にも確保でき、お陰で夕闇迫るキャニオンと、朝日に染まるキャニオンの両方を観賞出来て幸いであった。今回の旅行でホテルが満杯で取れなかったのは唯一ここだけであった。

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17 シーダーブレイクス

 これも先ず写真を見ていただきたい。見たことがあるに思われませんか?

そう、前回ご報告したブライスキャニオンの出来損ないといった感じではないでしょうか?

「出来掛けのブライスキャニオン」と表現されるほどよく似ている。後何千年、何万年かするとブライスキャニオンのようになると予想されている。それを人類が見届けることは不可能だろうが・・・・。

 ここで幾つかのことに気付いた。@周囲に立ち枯れしている木が多い。A写真に見るようにツイストしている木が多い。B標高3100mくらいの高所にも拘らず、いわゆる高山植物ではなく、普通日本の低いところで見られるような花や植物が多い。

 立ち枯れしているのは、「地球の歩き方」によれば寄生虫が原因で、数十年ごとに起きる現象とのこと。ツイストしている木はブライスキャニオンにも見られ、メンバーの一人が担当者に原因を聞いたが、結局解らなかった。高所にも拘らず、何故いわゆる高山植物ではないのかも不明のまま。

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18 ザイオン国立公園
 ザイオンほどダイナミックで男性的な公園はないだろう。道の両側から巨大な大岩壁が覆い被さるように迫ってくる。公園内の唯一の足、無料シャトルバスで走る間、次から次へと巨大な岩山が迫ってくる。写真に収めようとしても巨大過ぎてなかなか収まりきらない。シャトルバスの窓からは部分しか見えないので、バスの天井はシースルーになっていて、この巨大パノラマの一端を見せてくれるが、全容を見ることは不可能である。凄い迫力!参った!
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19 ソルトレイクシティ(その1)

 ソルトレイクシティからの連想は私の場合「冬季オリンピック」である。しかしこの街を有名にしているのは「モルモン教の本拠地」「塩分の高い湖」である。

 この街は実にきれいで清潔感に溢れ、メイン道路を走るトラムは無料である。これは多分車の交通量を減らす目的で実施されているサービスであろう。

清潔な街の中でも一際きれいなところがモルモン教会のある「テンプルスクエア」である。ここは一般市民の憩いの場にもなっていて、構内には世界各地から研修で集まった信徒がモルモン教のPRに余念がない。彼(女)らの胸には話せる言葉を国旗で表し、殆どの国の観光客に対応出来る。日本人もいたので話を聞いてみた。
・モルモン教徒は世界で1100万人で日本には12万人いる。

・生活は禁欲的で、酒タバコは禁じられている

・収入の10%は教団に寄付しなければならない
・ソルトレイクにある本部での研修は義務ではないが、憧れである。研修中の費用は全て自己負担

何はともあれ、宗教心の薄い小生にはどうも分かりにくい話ではある。

(参考)

モルモン教は1830年にニューヨークで誕生したが、数々の迫害を受けて西へ西へと逃れ、最終的にソルトレイク湖畔に辿り着いた。160年ほど前のことである。荒野だったこの地を今日の整然とした街に作り上げたのはモルモン教徒である

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20 ソルトレイクシティ(その2)

 市の名前の由来は当然ソルトレイクで、ここは死海に次いで世界で2番目に高い塩分濃度である。試しにこの湖に入ってみた。この湖は気の遠くなるような遠浅で、砂浜から波打ち際まで10分近く歩かなければならない。

 水に入ってからも遠浅で5分以上歩いてやっと腰が浸かる程度で、ここで体を浮かべてみた。簡単に浮く。これならカナヅチでも泳ぐことが出来るだろう。家内がカメラに納めようとズボンを膝まで上げて途中まで付いて来たが、そこから浮体実験の場所までは遠過ぎてカメラに納まらない。仕方がないのでカメラで撮れる位置まで逆戻りして写真に納まったが、いくら浮くとは言ってもある程度は沈むのでお尻が底につく。従ってこの写真は少しだけお尻が湖面に接触しているヤラセの写真である。

 水から上がって3分もしないうちに体に付着した塩分が固体になって白くなった。これだけ塩分が高いと動植物はいないと思ったが、海藻(湖藻?)のようなものに夥しい数の小さな虫が群がっている。その虫を目掛けてカモメのような鳥が沢山群れていた。

動物でも植物でも、その生命力には感嘆するしかない。

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21 イエローストーン

 イエローストーン国立公園は四国の約半分を占める広大な公園で、さまざまな顔を持っている。

1 温泉の顔

 あちこちで上がる湯煙、色鮮やかな温泉池、豪快に上がる間欠泉、トルコのパムッカレを思わせるテラスマウンテンなど

2 渓谷の顔

 「イエローストンのグランドキャニオン」といわれる渓谷や荘厳な滝

3 大草原の顔

 野生の熊、ムース、バッファロー、エルクなどが間近に見られる

 

 これら多彩な自然を満喫するには1日ではとても足りない。今回2泊して大自然の巧みがなせる業を堪能した。その素晴らしさは写真でご確認下さい。

 それにしてもこれだけ多彩な温泉がありながら「見る」ばかりで「使う」ことは何も考えない。温泉好きの日本人にはどうしても解せぬことではある。あぁ、もったいない!

 間欠泉は数分から数時間間隔で上がるもの、中には数年に一度しか上がらないものなど様々。上がる高さも2mから60m、中には120mも上がるものがある。噴出時間は数分から20分くらい、中には10時間も噴出するものもある。

 「The Grand Canyon of Yellow Stone」という看板が立っている。「えっ、これがぁ?」

 これは温泉に含まれる石灰分が長年蓄積されて出来たもの。もっと大規模なものがトルコのパムッカレ。同様のものは中国の黄龍、日本の秋芳洞にもある。

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22 アイダホフォールズ

 グランドティトン国立公園からラスベガスへ戻る途中、当初はジャクソンという町に宿泊する予定であった。ところがAAAでもらったツアブックを見るとホテル代がとても高く、到着時間が午後2時ごろと早かったので、次の町(アイダホフォールズ)まで走ることにした。

 この町はイエローストーンに向かうとき通っているが、高速道路で素通りしたので、どんな町か見当がつかなかった。到着してみて想像以上にきれいで驚いた。しかもジャクソンに比べて凡そ3割くらいホテル代が安い。

 町の中心を流れる川を堰き止めて人工的な滝を作り、その滝を町づくりの核に据え、町の名前もアイダホフォールズとして見事な町に作り上げている。我が住む町芦屋も美しいがそれ以上の美しさである。その景観は写真でご確認いただきたい。

 夕食後滝の周辺を散策したのは勿論のこと、翌朝も朝の散歩を楽しんだのはいうまでもない。結果論ながら最良のホテル地選択であった。

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23 デスバレー

 デスバレーに行った。これが2回目で前回は5月で、8月に行くのは初めてである。前回は5月だったにも拘らずアメリカ在住の日本人から「この時期にデスバレーに行くのはクレイジー」と言われた。 

今回計画段階で@多少の危険はあるが「死の谷」と言われる海抜0m以下(最低はマイナス86m)の谷を50km縦断するか、Aそれとも安全に標高1669mの展望台(ダンテスビュー)からデスバレーの全貌を眺めて良しとするか、の選択で随分迷った。皆で相談の結果、「何とかなるだろう」と@案で行くことにした。出発前少々緊張したが当日は幸か不幸か珍しく曇り空で、気温もさほど上がらず、「死ぬような暑さ」の体験は出来なかった。残念!

車のボンネットの上で卵焼きを作ろうと生卵を用意していたのだが、女性陣がどこかに忘れたらしく、その実験も出来なかった。

その後ダンテスビューからの素晴らしい展望を楽しんだが、谷全体に真っ白に広がる塩の平原が前回よりかなり小さくなっていた。2004年に発生した集中豪雨で鉄砲水が運んだ土砂で埋もれたのであろう。それにしても年間降水量0の年もあるデスバレーで、集中豪雨が発生するのだから地球のどこか狂っているのは間違いない。

          

参考データ(「地球の歩き方」から引用)

・最高気温 56.7℃(1913年7月)、世界最高はサハラ砂漠の57.8℃(1922年)

・地表面の最高温度 93.8℃(1972年)

・華氏120℃(48.9℃)以上の日 43日連続(1917年)

・年間降雨量0の年 1929年、1953年

・洪水発生(1984年、2004年)

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24 マンザナール収容所跡

 デスバレーからヨセミテに行く途中、ローンパインという町がある。その郊外にマンザナール収容所跡がある。ここは真珠湾攻撃に怒ったアメリカ政府が日系人の資産を没収したうえ収容したところで1万人以上の日系人が収容されていたという。

 収容所の中心に近いところに慰霊塔があり、彼らはこの地を「満砂那」と呼んだことが分かる。その周辺には墓地もあり、墓碑銘を見てみると収容されてすぐ死亡した方、幼くして黄泉へ旅立った子供など往時の艱難辛苦が偲ばれ、思わず合掌せずにはいられない。皆がそれぞれ般若心経や天津祝詞などを唱えて異国の地に無念の最後を遂げた方々の冥福を祈った。

 それにしてもこの収容に対してアメリカ政府は公式に謝罪を表明し、なおかつその収容所跡を多大な費用を掛けて今なお保存している。アメリカ国民の懐の深さに敬意を表すると同時に、こうした問題に対する日本政府の対応の拙さが余計に目立つ。

食堂などのあったメインの建物













このほかトイレ跡、お風呂跡、アイロン部屋跡、リクレーションルーム跡などの表示が見られた。


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25 究極のホテル省力経営

 ヨセミテの東のゲートシティはリーバイニングという小さな町である。翌日のヨセミテ入りを前にしてここで宿を取ることにした。数軒しかないモーテルをチェックした結果、わずか11部屋しかない小さなモーテルに決めた。3時半ころ事務所へ出向いたが鍵がかかっていて誰もいない。どうしたものかと思案していると地元の老人が大きな看板を指差している。そこには「事務所は4時に開く、予約は受けない、先着順」という趣旨のことが書いてある。

 待っていると4時丁度に事務員が来て、先着順に部屋を選ばせ料金先払いでキィを渡してゆく。全室満員になったら事務員は引き上げる。後は緊急連絡先が表示されているだけ。翌朝は鍵をキィドロップに入れて全て完了。

 これなら少々料金を安くしても十分採算が取れる。まぁまぁの部屋が安い料金で泊まれることもあって常時満室のようだ。実にうまい仕組みを編み出したものではある。因みに緊急連絡先は同じオーナーが経営するほかのホテルとのこと。そこがどんな省力経営になっているのか、そこまでは分からなかった。

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26 ボディ(ゴーストタウン)

 リーバイニングの北東50kmのところにボディという廃墟がある。1880年代のゴールドラッシュに沸いた町で、金の鉱山跡は勿論のこと住宅、ホテル、教会、酒場などの建物が200近く残っていて、残骸を晒している。この廃墟を見せて金を取ろうというのだから商魂は逞しい。

 最盛期には1万人以上が一攫千金を夢見てこの地に流れ込み、殺人・強盗などは西部劇さながらに日常茶飯事であったらしい。西部劇の世界に思いを馳せたい人にはピッタリのところである。

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27 ヨセミテの魅力

 アメリカの国立公園と言えばグランドキャニオンに次いでヨセミテを思い出す人は多いだろう。事実年間入場者数もグランドキャニオンに次いで多い。それくらいヨセミテは人気がある。確かにヨセミテは魅力たっぷりの素晴らしい国立公園であることは万人の認めるところである。

 しかし総合的な素晴らしさはあるものの、個々の要素ではヨセミテを上回る国立公園はいくらでもある。渓谷美なら文句なくグランドキャニオンだし、岩山の豪快さではザイオンに及ばない。特徴ある岩の姿ではブライスキャニオン、アーチーズやモニュメントバレーが上回る。自然の雄大な景色の美しさでもザイオンといい勝負で、多様性という点では文句なくイエローストーンがNo1である。

 では沢山あるホテルがいつも満員になるほどの動員力の源は何なのか、私には理解出来ない。ただ言えることは雄大な自然美と足場の良さではないだろうか。

 日本でならこんな講釈が不要なくらい、ヨセミテなら断トツの人気国立公園であろうがさすがアメリカ、懐が深い。

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28 ヨセミテの熊対策

 ヨセミテのホテルに投宿するとチェックインの際1枚のブリーフを渡されサインを求められる。内容は熊に関する注意書きで「べからず集」である。ポイントは「食べ物・化粧品・石鹸などは部屋や車に残すな、必ず食料品ロッカーにいれること」である。誰も一瞥してサインしている。私たちも事前にガイドブックなどで内容は分かっていたので、読まずにサインした。英語での表記でチェックイン客が長い列を作っている中でとてもジックリ読んでなどいられない。いかに形式的なものかが分かるだろう。でも内容は重要なことが書かれており、上記のお座なりさが重大な結果を招くことがある。

 以下は「地球の歩き方」に掲載されている記事の抜粋である。熊は人間の持ち込んだ食料を目当てに山中からヨセミテバレー(以下バレー)に出没するようになった。当然人間に被害が及び最悪の場合は熊に致死量の睡眠薬を投与して殺す羽目になる。最悪だった2002年には年間1300台の車が熊に原型を留めない位破壊された。夜間宿泊客で混み合うバレーを熊が闊歩するケースが頻発し、キャンパーが食事中に熊に背後からテーブル上の食べ物を奪い取られるケースも発生した。

更に発展して2003年にはこの熊を狙ってピューマがバレーに出没するようになり、危険と判断した公園当局は罠で捕捉し安楽死させざるを得なかった。以後宿泊客から注意事項を守る誓約書を取るようになり、啓蒙の成果で被害は90%減少したが、今でも心無い観光客の不注意で熊がバレーに出没している。われわれが宿泊した日にも深夜にレンジャーが熊をゴム銃で追い払う音がしていた。

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29 山火事は日常茶飯事

 先日カルフォルニア州の山火事が大きく報じられたが、広大なアメリカでは国立公園でも山火事は頻発しており、原則として消火活動はしないらしい。理由は人為的な消火が自然の生態系に影響を与えるからである。

 今回もシーダーブレイクス、イエローストーン、ヨセミテなどで大規模な山火事の痕跡が確認できた。「地球の歩き方」に山火事の効用が上手く纏められているのでご紹介しよう。

 1火災で枯れた木は20年をくらいかけて徐々に倒れ、良質な肥料  となる。

2リス、ウサギ、ネズミなどの小型哺乳動物は火災で大幅に減少するが、背の高い木が燃えてなくなり、下草が繁殖しやすくなる。それにより鷹などの天敵から身を隠しやすくなって火災前を上回る繁殖をする。

3バッファロー、エルクなどの大型草食動物も一時的に減少するが、前項と同じ理由で草原が増え、同じく火災前以上に繁殖する。

このようにして自然は山火事を利用して新陳代謝を繰り返す。山火事はそのサイクルには欠かせない自然現象なのである。

 植物のたくましさをひとつ紹介しよう。松は2種類の松毬(まつかさ)を常時用意していて、1つは通常通の気候で開いて種を撒き散らす松毬、あとの種類は火災のような高温にならないと開かない松毬である。山火事があるとこれが開いて種を撒き散らし、いち早く山を緑に変えてゆく。逞しきかなである。

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30 言わなきゃ損々

 日本では銀行やホテル、レストランなどで計算間違いは殆どないので、お釣りなどは数えもしないで財布に入れてしまうことが多い。

アメリカではお釣りに限らず、何でも内容をよく確認しないと間違いが多いように思う。

・グリーンリバーのホテル「コンフォートイン」にて

 チェックイン時に聞いた値段より$1高い。聞くとセーフティボックス代だと言う。「使っていない」というと$1引いてくれた。

・モアブの「ラマダホテル」にて

 チェックイン時に聞いた値段より$5高い。聞くと「この値段で君はサインしてる」「でもチェックインの時聞いた値段と違う」

「それはいい部屋だからだ」で結局高い値段で払わされた。めくらサインの罰。

・グランドキャニオン内のホテルにて

 予約時にカードで引き落とされているのに、再度請求された。「支払い済みだ」というと、あっさり「OK」とのたまう。一言くらい謝れよ!

損ばかりはない、得することもある。

・ソルトレイク・アンテロープ州立公園にて

 この公園はユタ州民の入場料金は安い。料金ゲートで「ユタ州民か?」と聞かれたので「州民ではないが、ユタ州のホテルから来た」

と言ったら、おねぇちゃんがニコっと笑ってユタ州民料金にしてくれた。

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31 雑感その1

国立公園とは関係なく、旅行中気付いた雑感をランダムにご報告します。

スーパーなどでビールを買おうと思うとレギュラー缶は6本
単位でないと買えない(ただしロング缶はバラ売りしている)。
日本とは消費行動が違うなぁ。

キャンピングカーが多い。ハイウエイから見える民家の3分
の1くらいはキャンピングカーを持っている感じ。余暇の過ご
し方が根本的に異なる。

田舎のレストランにて

 アメリカ人は最初にカウンターに行き、料理を注文して座席
に座る。我々日本人は先ず座って注文取りに来るのを待つ。
しかし、いつまでも経っても来ないことが分かってようやくカウ
ンターに行き注文する。つい習慣が出る?









トイレの男性便器の高さに閉口する。背の高いアメリカ人に合わせているので文句は言えないが、特に小柄な小生にはつま先立たないと届かないことがしばしば。子供用があるとホッとする。








アメリカ人は欧米や日本と比べると浪費癖がある。典型的な例はトイレのペーパータオル。用便後日本人ならハンカチで拭くが、彼らはハンカチを持ち歩かない。どこのトイレに行ってもペーパータオルがありそれを使う。それも1枚ではなく、見ていると平均3枚は使う。最近日本人もこうした傾向が強いように思う。もう少し環境に配慮していただけませんかねぇ。




32 雑感その2

アメリカでは治安が悪いので自動販売機はあまり見かけないが、全くないわけ
  ではない。但し見かけた自動販売機は頑丈にガードされている。これではコス
  トが掛かり過ぎて永久に普及することはないだろう。

ATMは日本では治安上屋内に設置されている場合が多い。アメリカで屋外に
  設置されているのを見掛け、「?」と思った。多分夜間は現金を抜いているので
  あろう。因みにチェンマイでは殆どが屋外設置でしかも全て24時間稼動してい
  る。日本よりはよほど治安が良いのだろう。

アメリカ人もブランド信仰が強いのだろうか?イエローストーンNP内の小さな渓
  谷に「イエローストーンのグランドキャニオン」と表示されている。グランドキャニ
  オンが気を悪くするくらい貧弱な渓谷にもかかわらずである。何もグランドキャ
  ニオンの名前を借りなくても、イエローストーンにはそれ以上の強みが溢れて
  いる。こんな詰まらぬ表示をすると値打ちが下がると思うのですがねぇ。

  因みに同じイエローストーンにトルコのパムッカレを小型にしたようなところがある。さすがにここには「イエローストンのパムッカレ」
  とは表示  していなかった、やれやれ。

車のナンバープレートは州単位に州自慢の絵が描いてあり、駐車している車を見て回ると大変興味深い。日本でも真似をしたら良
  いと思うが、多分警察当局が「番号が見え難い」と許可はしないのだろう。でもそんなに見え難いとは思えないのだが・・・。

10 豪華キャンピングカーを見せてもらった。たまたま駐車した公園で一際大きなキャンピングカーが停まっていた。「中を見せてくれ」
  と言うと快く見せてくれた。中には大きなベッドルーム、シャワー室、パウダールーム、ゆったりしたリビング、テレビなどなど、老夫
  婦2人では持て余すのではないかと思うくらい広い。家具も高級感があり、相当な金持ちと見受けたが、夫婦ともごく普通のアメリカ
  人の身なりで、雰囲気も偉ぶったところは皆無。やはり本当の金持ちは違うんだなぁ、と思った次第。
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33 雑感その3

11今回廻った所は小さな都市が多かったので、そのせいかどうかは不明ながら、教会の存在感が大変薄かったという
  印象が否めない。ヨーロッパやフィリピン・韓国などアジアのキリスト教国ではどんな田舎に行っても教会が町の中心
  に座っているが、そんな印象には程遠かった。教会の存在感減少が犯罪増加の遠因になっているのかも?でも犯
  罪は基本的には大都市が中心ではあるが・・・。

12サンフランシスコには大きなチャイナタウンがあり、そこで数回食事した。日本人にとって面倒なのはチップ。今回旅
  行したアメリカ、先般旅行した中南米やアラスカでもチップは客が決めるのが基本姿勢、当然である。ところがチャイ
  ナタウンでは露骨に15%のチップを要求する。勘定書きにチップ15%と書いていたり、支払いの時にあからさまに要
  求する。おまけにとてもチップを置けるようなサービスではない。「チップはお前が決めるんじゃねぇ、俺が決める」と
  文句のひとつも言いたくなる。それなら最初からサービス料として請求すればいいじゃないのか!? 気分の悪い
  こと夥しい。

13サンフランシスコではコンビニは少なく、デリカテッセンが多く見られた。当然24時間営業ではない。こちらの方が余
  程全うな考えだと拍手を贈りたくなる。コンビニは新ビジネスモデルと大いに持て囃されてきたが、これはエネルギー
  の無駄遣いの見本である。且つ若者の生活リズムを破壊した悪魔の所業で、とても好業績故に英雄扱いされる存
  在ではないのだ。商売にさえなれば24時間営業が正当化される考え方がおかしいと思うのだが、皆さんのご意見
  は?

14今回はサンフランシスコで出入国したが、どちらも空港
  でのチェック体制は甘く、「テロとの戦い」を最優先課題
  にしている国とも思えない。「先般FBI(?)が爆弾製造
  に必要な材料を機内持ち込むテストをしたら、殆どの
  空港で検査を潜り抜けて持ち込みに成功した」との記
  事が出ていたが、むべなるかなである。言うこととやる
  ことが違うんじゃありませんか?
長らくお付き合い頂きましたアメリカ通信は今回をもって終了致します。
下手な文章にお付き合い下さいまして、誠に有難うございました。
明日からマレーシアへ出掛けます。インターネット事情が許せば現地からご報告致します。
       2008-2-3                             神原克收



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