南インド通信
神原克收
2010-2-1〜

今回は南インドとドバイの旅で、参加者は同じ会社のOB3組夫婦6人である。ツア会社は昨年と同じバイシャリトラベル、航空機はエミレーツ航空である。

目 次
            1.バンガロールはインドではない 12 ホテルのメンテ
            2.コモリン岬の夕陽 13 カラオケは見当たらない
            3.民族国家「インド」 14 お寺というセーフティネット
            4.インドでない町「ポンディシェリー」 15 車優先社会
            5 チキンは貴重な食材 16 子供は外国人に積極的にアプローチ
            6.教育大国インド 17 博物館の文化財管理
             .7.インド美人 18 南インドの服装 
             8 信仰を支える寄付文化 19 信仰心
             9 イ ンド人に白髪・禿が少ない理由 20 風力発電
  10 トラック強盗って本当?  21 費用報告(2人分)
  11 アレッピーのバックウオーター  
 バンガロールはインドではない

 「え〜っ!これがインド?うっそう〜!」と言うのがバンガロールの第一印象である。

バンガロールは言わずと知れたITのメッカで、人口700万人を擁しながら街はキレイで昨年訪れた北インドとは明らかに違う。

・貧民窟が全く見当たらない

・道路に牛が殆どいない

・英語表記が実に多い

・女性の服装はサリーも多いがジーンズやスカート姿も北部よりは多い

 バンガロールは「ITのメッカ」だけでなく、「庭園都市」とも呼ばれている。

街には緑が多く、特に96ヘクタールを誇る「ラールバーグ植物園」は世界各地の樹木や美しい花々が咲き誇り、庭園都市の名に相応しい。

しかし当然のことながら緑が少なく、ゴミゴミしたところがあるのも事実で、日本のようにどこへ行ってもキレイということは期待しない方が良い。

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 コモリン岬の夕陽

 インドの最南端はカニャクマリという小さな町で、その最先端がコモリン岬である。ここからベンガル湾、インド洋、アラビア海の3つの大海を同時に見渡せる。インド洋を挟んでアラビア海に沈む夕陽を眺め、ベンガル湾からの朝陽を拝むことが出来る。

 ここはヒンドゥ教徒の聖地の一つで、夕陽を眺めにどこからともなく人が集まるが、ベナレスのような人の洪水は見られない。

 ここのホテルで日本の観光ツア一行に出逢ったが、彼らは夕陽だけを見るため5時間もバスに揺られて来て、翌朝は早々に次の目的地に出発するとのこと。

 どこで見る夕陽も美しさに変りはないのだが、最南端、最北端など「最」が付かないとブランドとしての値打ちが出ないのだろう。やはり鶏口となるも牛後ではだめということか。それにしても夕陽だけのために往復10時間も掛けて来るとは、旅行社も罪なツアを考えたものではある。

(我々はそんな強行軍ではありません、念のため)

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民族国家「インド」

今回のガイドはネパール系インド人でデリーの人である。インドの言葉は大雑把に北部がヒンディ語、南部はタミール語で、デリー育ちのガイドは南部の言葉は話し言葉も文字も全く理解出来ないという。インド人同士でありながら会話は英語で、多民族国家インドの問題点を象徴している。

デリー(北部)のガイドと南部の運転手やガローカルガイドとの会話は英語だが、会話にスムーズさがなく、とても同一国民同士の話しには聞こえない。それに引き替えデリーのガイドがヒンディ語で話しをしている時は見違えるほどのスピードと、生き生きとした表情で喋っている。いくら英語が準公用語とはいえ、やはり生まれ育った「母国語」に勝るものはないのであろう。ガイドの話によると英語ではヒンディ語の5分の1も表現出来ないとのこと。

因みにインドのお札は17の言語で表記されている。単一民族の日本がいかに恵まれているか思い知らされる。逆に外国語習得という面ではそれがマイナスとして現れ、日本人の外国語下手の一因になっているのであろう。

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 インドでない町「ポンディシェリー」

 「バンガロールはインドではない」と書いたが、もう一つ「インドでない町」に出くわした。チェンナイの約140km南、ベンガル湾に面した小さな町「ポンディシェリー」である。

 この町は1674年からインド独立7年後の1954年までフランスの植民地であった。途中オランダに1回(4年間)、イギリスに2回(延べ13年間)占領されたが、330年以上一貫してフランスが統治してきた。そのため町の中心部の佇まいはフランスの臭いが濃厚で、とてもインドの町とは思えない。

この町の近郊にオーロヴィル(Auroville)という集落がある。ここはオーロビンドというフランス人とマザー(オーロビンド夫人でインド人)が始めたユートピアつくりを、彼らが亡くなってからも今なお続けている。ここには海外40カ国から2000人の人が集まり、独特な活動を展開しながら人口20万人ほどのポンディシェリー住民に5000人ほどの雇用を提供して地域住民の生活向上に寄与している。この集落も当然のことながらインド離れをしているというか一種の新興宗教の雰囲気があり、ちょっと見の旅行者には理解し難い。(詳しくはwww.auroville.org)

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 チキンは貴重な食材

 南インドを車で走っていると写真のような鶏の看板を随所で見掛ける。

 南インドはヒンドゥ教が中心だから当然牛は食べない。イスラム教徒は少ないのだが、どういう訳か豚のメニューも全く見なかった。勢い肉の中心は鶏や羊、山羊などが中心となる。ところが4〜6月の南インドは暑く、暑さに弱い鶏はクーラーで保護しないと死ぬ場合があり当然それだけ高くなる。北インドと比べると鶏の価値は高い。

 写真の看板はその貴重(少々表現がオーバーか?)な鶏を販売していることを示し、「看板」としての威力があるということなのであろう。所変れば価値が変るということか。

 なお、インドでは鶏肉を買う場合はその場で絞めてもらい、それを買う。暑い国なので予め鶏肉にしておくと腐る心配があるためらしいが、冷蔵設備をするとコストが上がるからであろう。

 逆に魚は氷で冷やして売っている。生きた状態を維持するのはコストが掛かるからに違いない。

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 教育大国インド

 インドの識字率は70%程度と低い。しかし95%を超えるケララ州をはじめ南部の各州は概して識字率が高いらしい。

 インド南部はICソフト産業のメッカとして有名で、インド人が数学に強いことは世界が認めるところ。日本の九九は1から9までの掛算だが、インドでは1から19までを九九のように覚えるという。彼らが暗算に強い一つの理由である。

 インドの南部ベンガル湾(東側)沿いを車で移動したが、沿道は大学(college)が目白押しで、立派な建物は殆どが大学であった。現在でも大学の建築ラッシュが続いている。

大学の殆どは寄宿舎付、大学周辺には娯楽施設らしきものは何もない田舎で、学生は勉強せざるを得ない環境に置かれている。事実彼らは猛烈に勉強するとガイドは言っていた。

 インドはインフラ整備が遅れて製造業分野では中国の後塵を拝しているが、将来の発展性という意味では中国に勝るとも劣らない可能性を秘めていると感じた。
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 インド美人

 インドの女性は概して若いときはスラリとして美しいが、20代後半になると頗る立派な体格になり、日本人の目からするととても美人とは言い難い。しかしインドと日本では「美人」の概念が相当異なるようだ。
 インド美人の条件は次の様なものらしい。体型を示す3サイズは上から90:60:90で、目は大きく横長の目が美人とされている。この体型は相当太めで、日本女性でこの条件を満たす人は極めて少ないだろう。喩えこの条件を満たす女性がいても日本ではとても美人とは評価してもらえないに違いない。
 若いときのあの素晴らしいプロポーションが結婚・出産を経てプロレスラー並みの体型に変化する、日本人から見ると社会病以外の何ものでもない。しかもそれが美人の要件に合致するというのだから、いやはや世の中の価値観は幅広い。
 さて皆さんのお好みの女性タイプは?
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 信仰を支える寄付文化

 インドを車で移動している幹線道路を集団で歩いている人達を見掛ける。「どこへ何をしに行くのか?」と聞くと「お寺参りの人達だ」とのこと。裸足の人も多くとても裕福な人達には見えないが、揃いの法被のようなものを羽織っている場合もある。
 ガイドの話では結構遠くから何十キロも歩いてくるのだそうだ。食事や宿泊費は無料で、金の出所は金持ちの寄付とのこと。
 信仰心の薄い筆者からみると、「お寺参りにうつつを抜かしてる場合じゃないだろ?」と思うのだが、信仰心の篤いインド人から見ると我々は軽薄に見えているのかもしれない。
 日本のお寺は修理代もままならないお寺が多いと聞く。根底には信仰心の強弱があるのだろうが、それを支える寄付文化のあるなしも関係しているのかと思う。
 でも日本でもお遍路さんの四国の霊場巡りに人気があり、それを支える地元民の「もてなし文化」も昔から健在で、まんざら捨てたものではないのかもしれない。
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 インド人に白髪・禿が少ない理由

 インドでは白髪と頭髪の少ない人はあまり見掛けない。タイのチェンマイでも同じことを感じたことがある。定かな理由は判るよしもないが、密か主役はココナツではないかと睨んでいる。
  
インドとタイの共通事項は椰子の木はどこにでもあり、食べ物には「これでもか」というくらいココナツがよく使われる。

 昨年台湾にステイしたとき93才の現役内科医から「椰子で作った石鹸で頭を洗うと白髪が消えるし、薄くなった髪も生えてくる」と薦められた。確かにご老体は白髪も少なく、髪も齢の割には結構ある。30年くらい昔の写真と比べると髪の量は明らかに増えている。老内科医曰く「何十年も椰子石鹸を使ったからだ」とのこと。 

これに科学的根拠があるかどうかは判らないし、ココナツを食べるとそういう効果があるのかどうかも判らないが、台湾、チェンマイ共に白髪と禿頭が少ないのは事実である。椰子石鹸の効果を実証しようにも効果が現れる前に寿命が尽きる。

椰子石鹸には育毛効果や白髪防止などの効用は一切記載が無い。


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10 トラック強盗って本当?

 今回の話しは全てガイドの受け売りで、真偽の程は少々怪しいと睨んでいる。
インド都市部の渋滞は相当酷い。それを防ぐためトラックは昼間大都市には入れないらしい。従って都市周辺では昼間道路脇に停まっているトラックをしばしば見掛ける。
 ところが都市部でも昼間に沢山のトラックを見掛ける。これは警官に袖の下を渡して走っているという。賄賂を払ってでも配達スピードを上げ、トラックの稼働率を上げれば十分ペイするという。これは案外本当かも知れない。
 トラックは勢い夜間に走ることになるが、その場合1台だけで走ることは大変危険を伴うので、数台が集団で走る。理由は強盗が出没するからだという。安全呆けしている日本人には「ほんまかいなぁ?」と俄には信じがたい。
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11 アレッピーのバックウオーター
 インド最南端西部にケーララ州がある。アラビア海に面したコーチンと130Km南のクイロンまでの一帯は水郷地帯が拡がっている。その中心をなすのがアレッピーの街である。
 この水郷地帯(バックウオーター)は総延長数千Kmに亘って運河で繋がっていて、重要な交通手段になっている。この運河は人間が作ったのではないかと思うくらいよく整備されているが、実際は天然に出来た水路だという。
 この水路が生活に深く関わっているのは当然として、現在では重要な観光資源になっている。写真に見るようなハウスボートで日帰りから数日、1週間の旅が用意されている。涼しい川風に吹かれ、鬱蒼とした森の中に繰広げられる美しい景色と運河沿いの人々の生活を垣間見ながらの旅は快適そのものである。
 因みにハウスボートを借り切っての旅の値段は2泊3日・エアコン付・全食事付で
2人なら$356,3人で借りると$444、4人で$533とのこと。高くはない。
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12ホテルのメンテ
 何もインドに限ったことではないが、発展途上の国ではホテルのメンテは概ね良くない。経済的な理由でメンテが出来ないのだろうが、中国のようにメンテの概念そのものが存在しないのではないか?と疑いたくなることもある。
 インドではそこまで酷くはないが、お湯が出ない・電灯の球切れ・バスタブや洗面の排水キャップがない・リモコンの電池切れ等はごく一般的で、これらに目くじらを立てていては神経が参る。
 窓の清掃が出来ていないホテルもいくつかあった。多分清掃のためのゴンドラ設備が当初から無いのであろう。勿論多くのホテルではキレイであった、念のため。
 メンテの問題ではないが、暑い南インドでは窓をスモークガラスにしているところがある。真昼でも夕刻状態で、明るい部屋を好む日本人には息が詰まる。
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13カラオケは見当たらない

 カラオケは漫画と共に日本が世界に誇る文化である。特にアジアではどこに行っても目につく。あの誇り高い中国でさえカラオケ真っ盛りである。名前も「カラオケ」で、看板には「・・・OK」との表示も多い。
 ところがインドではどこを探してもカラオケは見当たらない。当局が規制している風でもなく、ただインド人には馴染まないということなのか?それとも生活が苦しくカラオケどころではないのだろうか?金持ちも相当数いるが彼等はカラオケ程度の低レベルでは満足しないのか?想像を巡らせてもサッパリ判らない。
但し、漫画は大受けのようで、TVのチャンネルを廻しているといくつかのチャンネルで漫画を放映している。漫画世代ではない筆者なので、自信はないがどうやら日本の漫画らしい番組も吹き替えで放送されていた。
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14 お寺というセーフティネット
 民主党政権になって「セーフティネット」がもてはやされている。インドやタイ、ミャンマーでもお寺がその役割の一部を果たしている。これらの国は肥沃な大地を擁しもともと食料は豊富な国であり、その分配が上手く機能していないだけなのである。貧しい人でもお寺に駆け込めば餓え死にする心配はない。そこは砂漠の国や北朝鮮など国全体が食料不足の国とは決定的に違う点であろう。
 マドゥライという街にミナークシー寺院がある。南インドを代表するドラヴィダ様式の見事なヒンドゥ寺院である。この寺院は南部に分布しているタミル人の聖地で毎日1万人以上が巡礼に訪れる。
 たまたま昼前に訪れたら、多くの貧しい人たちが12時からの給食を待っていた。
因みにこの寺院は12時から2時まで閉鎖され、貧者の給食タイムとなっている。
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15 車優先社会  
 インドに限ったことではないがアジアでは日本と韓国以外はどこも車優先社会である。それもルール無視が横行する車社会なのである。高速道路(車専用道路ではない)を逆行、同じく高速道路を悠々と横切る牛、山羊、羊、駱駝などの動物。何でもありの世界だ。それでも事故はそんなに多くないので、「無秩序の中の秩序」が存在するのだろう。
・赤信号でも車や人が少ないと見ると突っ込んでくる。運転手に「赤信号だよ」と注意すると「停まったら追突されるから危険だ」とのこと。ごもっとも!
・歩行者がいても車はぶつかる寸前まで停まろうとはしない、日本とは訳が違う。
・車はウインカーなしで車線変更するし、割り込みもする。1台でも前に行こうと懸命の努力をするドライバーが多い。日本なら「狭いニッポン、そんなに急いでどこへ行く?」だが、インドは不幸にしてそんなに狭くない。
・インドが中国と違うのはむやみやたらとクラクションを鳴らさないことである。その分殺気だって殺伐とした雰囲気は中国より相当緩和される。
 
 
   
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16 子供は外国人に積極的にアプローチ  
 インドに限らずどこの国でも子供との接触は実に楽しい。子供達がいるとこちらから積極的に声を掛けるが、インドではこちらが声を掛けるまでもなく、実に積極的に接触してくる。この風景は日本とは大きく異なる。
 子供が集団の時は全く恥じらいの表情は見せないが、個人だと恥じらいの表情を見せる子供もいる。これはどこの国も同じ。その場合インドでは親が子供をけしかけて子供を我々外国人の方に押しやっている。親は子供の教育の一環と思っているのであろう。お陰でこちらは安心して子供と接触出来る。
 
 
   
 
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17 博物館の文化財管理  

 インドは仏教・ヒンドゥ教発祥の地に相応しくエローラ・アジャンタなどの見事な石窟がある。南部はマドゥライのミーナークシー寺院に代表されるドラヴィダ様式が中心だがここでも数々の仏像や神像が残されている。
チェンナイで博物館に行った。建物も老朽化していて、随所で修復工事が行われていた。展示もぞんざいで、屋外には彫刻が無造作に放置され風雨に晒されていた。これらの像の歴史的、芸術的な価値は門外漢では判り兼ねるが、少なくとも日本では殆ど視られない光景ではある。
言うまでもないが、展示も管理もきっちりと行われている博物館や美術館もあり、全てがいい加減というわけではない。
 
   
   
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18 南インドの服装  
 インドで女性の服といえば殆どの人が「サリー」と思うだろう。正解である。しかし南インドではサリーに匹敵するか凌駕するのが「パンジャビ」である。南インドではパンジャビが3分の2で残りがサリーという感じ。
 サリーは長さ5mくらいの布をペチコートに挟みながら腰に巻き、残りの布を肩の上に廻す。19世紀後半頃からインドに定着した服装である。
 一方パンジャビはパンツとドレスの組合せでサリーと比べると活動的。ドレスの上からスカーフ(ドゥパッタ)を掛ける。どの女性もドレス・パンツ・ドゥパッタのカラーコーディネイトが出来ているが、これは予めセットされたものを売っているため。勿論自分で選んで作ることも可能。
 
   
   
   
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19 信仰心

 アジアを旅すると信仰心の篤さに心を打たれる。特にバリ島、チェンマイ、台湾、インドなどである。
 それに引き替え日本人の信仰心はお世辞にも篤いとは言えない。戦前の日本は現在よりはもっと篤かった様に思う。
 インドで各地の寺院を訪れたがどこでも参拝者の熱気に驚かされる。それも広大なインドの各地からきた人達も多いと聞く。日本でも四国お遍路などが盛んだが、半分はレジャー感覚のようで真剣味は格段の差があるように思う。
 アジア諸国の所得水準は日本と比べると遙かに低い。しかし人々の顔色を見ているとどこも生き生きと輝いている人が多い。特に子供の目の輝きは日本より遙かに強い。心の病も先進国の方が多いと聞く。心はお金では満たされないということなのであろう。
近年日本人の幸福感は経済成長に反比例して暫減傾向である。幸福感と信仰心の関係は研究に値すると思うのだが・・・。
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20 風力発電

 インド最南端の町カニャクマリ近郊で沢山の風力発電設備を見掛けた。
データは古いが2007年末現在世界では9400万KW(大型原発70基分相当)の風力発電をしている。 
年率30%程度伸びているので、現在は2億KW近くになっているのではないかと思う。
最大はドイツ、次いでアメリカ、スペイン、インド、中国で日本は13位、ドイツの15分の1と大きく遅れを取っている。
カニャクマリ近郊には発電設備を制作している工場もあり、大きな部品を積んだトラックの往来が頻繁であった。
アジアではインドと中国が風力発電に力を入れているらしく、この分野でも日本が置いてけぼりを喰っているようで、正直寂しい気持ちになった。
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 21 費用報告(2人分)  

最後に要した費用をご報告して南インド通信を終えたいと思います。
長きに亘ってお付き合い下さいまして誠に有難うございました。            神原克收

    期間: 17日間
        ・航空券(エミレーツ航空、ドバイでのストップオーバー含む)     226,800円
        ・ツア費用(ホテル、朝食、昼食、日本語ガイド、専用車、入場料等含む、夕食は別途)
                                                346,000円
        ・夕食代(ガイド分含む、25回)                     
  27,200
        ・チップその他                               
  17,000

    
合計                               617,000円 (2人分)
                         *夕食はガイドを含め1人当たり一食約470円(ビール含む)

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