台湾通信
神原克收
2009年12月
目次
          1.素晴らしいコンドミニアム:振英会館 9 通れない歩道
          2.素晴らしいコンドミニアム:振英会館 10 冬至の習慣
          3 南投県観光局長と面談 11 日本人墓地の墓守
          4 日本人に親切な台湾人(1) 12 埔里のロングステイ受入れ体制
          5 台日会 13 埔里のコンドミニアム
          6  ビンロウ
           7 馬祖信仰  
           8 関子嶺温泉  
 素晴らしいコンドミニアム:振英会館(1)

 チェンマイのホテルは素晴らしかったが、台湾のコンドも素晴らしい。主要設備は下記の通り。

・部屋は1LDKで広さは20坪と広い・・・バスタブ・シャワー室・洗濯機・乾燥機十分過ぎる壁くらいの収納

・大型液晶TV・冷蔵庫・電子レンジ・炊飯器・食器乾燥機

・インターネット

・各階に談話室あり・屋上階(10階)に麻雀・中国将棋各2セット完備

・ジム・料理教室用の部屋・会議室・ビリヤード・フィットネス用の部屋などの部屋多数

・屋上庭園・物干し場・ゴミ収納室・生ゴミ用冷蔵庫

ここに来てまだ5日しか経たないが、来年も是非来たいという気にさせてくれる。

詳しくはスライドショウでご確認下さい。

http://www.youtube.com/watch?v=5qe73ZhVOLc
                                  このページトップへ  旅行記目次へ   LSC関西トップへ
 素晴らしいコンドミニアム:振英会館(2)

今回宿泊している台中市の振英会館は設備も素晴らしいが、従業員の親切さはもっと素晴らしい。

マネージャーの左さん、日本語の話せる烏さんの他に男性社員が2人勤務している。

 どの社員も礼儀正しく、宿泊客への気配りは日本でも一流クラスである。中国を含めアジアでは何か頼んでも直ぐには対応してもらえないことが多い。しかし振英会館では何か頼めば即刻対応してくれる。

それも通り一遍の対応ではなく、心の籠った仕事ぶりで実に清々しい満足感に包まれる。

 投宿4日目には社員4人の内3人が車2台を出し、日本人宿泊客6人を近郊の観光に連れて行ってくれた。

8日目の今日は日本語の話せる烏さんにお願いして初歩の初歩台湾語教室を開いてもらった。これも烏さんのサービスで無料。

日本人ロングステイヤーに対する期待がひしひしと伝わってくる。暖かく親切な台湾人、美味しい食事、来年以降もこのコンドに宿泊し「台湾と台湾人」をもっと肌で感じるステイをしたいと願っている。

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 南投県観光局長と面談

 投宿している台中県の隣に南投県がある。ここは台湾でロングステイ客誘致に最も熱心な県で、その旗振り役が洪局長である。

局長に会ったのは少年探偵団のYさんの紹介による。私だけでは心許ないので台湾に精通しているLSC(ロングステイクラブ)のSさんご夫妻にも同道をお願いした。

 洪局長からはいかに南投県(その中でも特に埔里)がLS客誘致に力を入れているかの説明があり、我々に「何か援助が必要か?」との質問があった。

 それに対し我々は「援助は要らないが、日本人LS客が安心してステイ出来る環境整備をお願いしたい」と以下の要望を出し、洪局長から「その線に沿って努力する」とリップサービスも含めて力強い反応があった。

1宿泊施設に就いては現在投宿中の振英会館なら満足できる。ついては振英会館を見学されて日本人の好みを実際に体感して欲しい。

2観光客向けのPR物は県単位、地区単位ではなく、台中地区総合で作って欲しい。

3LS客の足はバスに頼るしかないが、バスルートマップがないので作って欲しい。

その他縷々要望したが、詳しくは省略する。蛇足ながら帰りは局長車で台中まで(約1時間)送ってもらった。謝々!

また、この面談ではSさんご夫妻の経験と知識が大いに力になったことを付記しお礼申し上げたい。

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 日本人に親切な台湾人(1)

 台湾に来てまだ1週間だが、台湾人の親切が印象的だ。特に日本人に対しては特別親切な感じがする。今後折に触れその実例をご紹介したい。 

今回同行の6人で夕食を摂った帰り道での出来事。上品な楊さんという台湾人老夫婦に声を掛けられた。我々が日本人と判ると「是非寄って行け」と誘っていただき、お宅へお邪魔した。美味しい高級な台湾茶にお菓子や果物をご馳走になり、四方山話で1時間半があっという間に過ぎていた。会話は勿論日本語。

 80才とのことだがかくしゃくとして「今でも週2日はゴルフ、2日はキリスト教団体の世話、2日はボランティアと休む暇もない」とのこと。

 楊さんは「日本は大変良い教育をしてくれ感謝している。日本人は大好きで日本の友達は大事にしている。」

 それにしても旧植民地でありながらこれほど感謝されているとは、新聞や雑誌で知識としてはあったが実際に触れてみて得心した。「明治の人は偉かったんだなぁ」としみじみ思った次第。

 後日Aさん夫妻はバス停でバス待ちをしているとき先日お会いした楊さんのお孫さんと会い、目的地まで車で送ってもらい、おまけに彼の事務所(国立台湾体育大学教授)でコーヒーをご馳走になったとのこと。
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 台日会

 日本人会とは別に台日会というのがある。大半は台湾人で台湾在住の日本人も加わっている。毎月1回昼食を兼ねた会合や小旅行を行っている。会での会話は日本語が条件。今回台湾ロングステイ(LS)の先駆者S夫妻の計らいで例会にゲスト参加した。

 例会の冒頭に台日会の歌「元気いっぱい」を全員で斉唱。新会員やゲスト会員の紹介の後、いくつかの報告事項があり、懇談会が始まった。

 台湾の方達との会話で役に立ったのが少年探偵団の名刺。「少年」とは「残りの年が少ない」と説明すると、「なるほど」とスムーズに会話に入っていける。

  懇談は孫の自慢話や日常の情報交換が主でそれ以外で話題になったのは「台湾は気にいったか?」「昔の日本人は良かったが今はアメリカ文化に毒されている」「昔の日本の良さが台湾には残っている」「占領時代に日本人は良い教育をしてくれた」などなど。

 数人から「困ったら電話してこい」「家に遊びに来い」等の声が掛かった。1ヶ月前に単身赴任で来た日本人駐在員からは「土日は暇で困っている。来年来たら是非声を掛けてくれ。その時までに台湾のことを勉強して案内できるようにしておく。ゴルフも一緒にやろう」

 大変気持ちのいい3時間であったが、参加者は殆どが高齢者でこの会が数年後も存続しているのかどうか少々気になるところではある。 

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ビンロウ

 台中の街を歩いていると「檳榔」の看板がやたらと目につく。同時に道路面が赤く汚れているのが目につく。檳榔は噛みたばこの一種で檳榔樹の種子をキンマ(コショウ科の植物)の葉で巻き、少量の石灰と一緒に噛む。暫くすると軽い興奮・酩酊感が得られる。そのためトラック・タクシーの運転手や肉体労働者などが今でも愛用しているという。

 これを噛んでいると唾液の混ざった鮮やかな赤い汁が口の中に溜まる。その汁には発癌性物質が含まれているため、吐き出すのが一般的で、道路面が赤く汚れているのはそのためである。

飲みこまなくても口腔癌の発生原因にはなり、台湾での口腔癌の発生率は世界で一番高く、台湾の国民病と言われている。

 また「檳榔娘」という派手でセクシーな女性が檳榔を売ることで有名だが、冬場で寒いのが影響しているのか、台中市内では殆ど見掛けなかった。

 幸い若者にはそれほど人気はなく、消費量も次第に低下傾向と聞く。何時の日か消えゆく運命であることを祈るばかりである。どこかの政府が税金集めのためにタバコを公認し、国民の健康を損ねているのよりはまだマシであろう。

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 馬祖信仰

 台中西海岸の鹿港と大甲へ行った。どちらも港町で馬祖廟*を中心に町が成り立っている。大甲の馬祖廟はたまたまお祭りで賑わっていた。お祭りの様子は動画でご覧頂くが、住民の信仰心の篤さは他のアジア諸国同様考えさせられるものがあった。
http://www.youtube.com/user/tanteidan1#p/a/u/0/ujUlTngyqIw
http://www.youtube.com/user/tanteidan1#p/a/u/1/DBlh1e4_PNU
台湾の人は大陸の福建省から渡って来た人が多く、海の神様である馬祖信仰が篤いのは理解できる。それにしてもお参りしている人の多さ、お祈りしている人々の真剣さ、馬祖廟への寄付の多さ(これは聞いた話)など、我々日本人とは大きく異なる。馬祖の誕生日の旧暦3月23日には台湾全土にある600程の馬祖廟全てが身動き取れないくらいの人出で埋まるとのこと。
 戦後日本の公徳心の急速な希薄化と信仰心の薄さは連動しているようで、馬祖信仰の篤さをみていると台湾に昔の日本の良さが色濃く残っていることと関係なしとは言えないだろう。
*馬祖は10世紀(宋の時代)に実在した黙姫という女性で16才の時に神通力を得て村人の病気を治すなどの奇跡を起こし崇められていた。28才の時海で遭難死し馬祖島に遺体が打ち上げられたという言い伝えがある。(ウイキペディアより)
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 関子嶺温泉

 台南の近くの関子嶺温泉に1泊で出掛けた。今回もお誘い旅行リーダーS夫妻のご厚意による。

 先日S夫妻に連れてってもらった台中郊外の日光温泉は日本のスーパー銭湯のハイカラ版で、所謂レジャー型温泉である。鄙びた温泉のイメージからほど遠く、改めて今回の関子嶺温泉行きとなった。

 関子嶺温泉は期待通り日本の温泉宿の風情で、そこの売り物は泥温泉である。その泥は美肌効果があるとされていて、「もう手遅れだ」と憎まれ口を叩きながら、お互いの泥んこの顔を笑い合い、童心に返って豊かな時間が過ぎて行く。

台湾の温泉は水着着用と言われているが、室内は水着不要のところが多く、屋外の大浴場のみ男女共同で水着着用となっているようだ。

夕食宴会の終わり頃1人の台湾人男性が加わり、彼の奢りで更に数本のビールが追加され、「カンペー、カンペー」を繰り返し、盛り上がった夕食が更に盛り上がり、泥温泉と共に実に楽しい1泊旅行となった。

関子嶺温泉の様子はスライドショウでご確認を。

  http://www.youtube.com/user/tanteidan1

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通れない歩道

 台湾では通りに面した商店街では「亭子脚」というアーケードのような歩道が義務付けられている。これは2階部分から上が歩道にはみ出していてアーケードのようになっている。ところが台中ではその歩道が通れずやむなく車道を歩くことが大変多い。歩道は車やバイクの駐車、飲食店の屋外座席、商店の売り場などに占領されて歩行者がまともに通れない。

 そもそもこの歩道は日本統治時代に導入したものとも聞くが真偽は不明。この通路は基本的には私道だが条例で通路を塞いではならないと規制されている。

しかし、実態は写真のような状況で条例規制はどこへ行ったのか!?

いくら私道とはいえ、歩行者が店の前を歩いてくれないと商売的にもマイナスになると思うのだが・・・。

台湾には公徳心が色濃く残っているが、次第にお金儲け優先の利己主義が浸透しつつあるようで、「台湾よお前もか!」と少々寂しい思いがする。

台湾の名誉のため申し添えると嘉義市では見事に規制が守られていた。

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10冬至の習慣

12月22日は冬至である。日本ではゆず湯に入りカボチャや小豆がゆを食べると風邪を引かないと言われている。台湾でも同様の習慣があり、米粉で作ったダンゴを小豆汁の中に入れゼンザイのようにして食べる。

今回台湾(埔里)では3回これを食べた。最初はある日本人から預かった本を93才の現役内科医に届けた時。「冬至だから食べて行け」とご馳走になった。

2回目は埔里の町を歩いている時、新築祝いをしているお宅を興味本位で覗いていたら、招き入れられここでもダンゴ入りぜんざいをご馳走になった。この時は果物やお菓子も提供され、「昼ご飯を食べて行け」と誘われたがさすがに厚かましいと思い辞退した。

3回目は宿泊しているオーナーの劉さん夫妻の招待で夕食をご馳走になった。夕食と言っても大きなお椀に入ったダンゴ汁だけで、夕食と言うには量的に少々物足りなかったが、饗された日本酒・カラスミとダンゴ汁は誠に美味しかった。同席した埔里市役所の鄭さんの通訳を通しての会話は大いに弾んで、この上なく楽しいひとときであった。

3つケース共台湾の人達の日本人に対する暖かさが身に染みた。

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11 日本人墓地の墓守

  台中市内に宝覚寺というユニークなお寺がある。ユニークなのは境内に鎮座する巨大な大仏である。

 この寺には台湾の地でなくなった14,000人の日本人墓地があり、同時に日本軍人として志願して戦死した台湾人の慰霊碑
 もある。

 今でも毎年11月に日台合同の慰霊祭が行われている。

 境内を散策していたら90才になるというお婆ちゃん(楊さん)が出て来て達者な日本語で案内してくれた。

 聞くと日本人墓地と台湾人慰霊碑はこの楊さんが守ってくれているという。写真に見える花も楊さんが丹精込めて育てている
 とのこと。

 途中から「日本の古い歌なら歌える」ということで何曲か歌ってもらった。http://www.youtube.com/watch?v=wTYoq4YcmwY


 案内の途中何回も何回も「台湾は日本人に世話になった、日本人は大好きだ。だからこの墓地を守って日本に恩返しがしたい」
 と言っていたのが印象的で、90才にしては大変お元気で明るく、またの再会を約してお暇した。

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12 埔里のロングステイ受入れ体制

 台湾で日本人ロングステイヤー受入れに最も熱心なのが南投県埔里鎮(市のようなもの、以下市という)である。そのリーダーで埔里市長であった馬氏が国会議員に当選し、一層日本人ロングステイヤー誘致に熱がこもってきたようだ。以下3回に亘って埔里でのLSの魅力をお伝えしよう。

 ロングステイヤー受入窓口は市役所の鄭課長で、日本語が堪能でエネルギッシュな女性である。鄭さんに連絡すればコンドの手配、埔里到着時バス停への出迎え、生活の基本情報提供、美味しい店の紹介などしてくれ、24時間いつでも電話相談にのってくれる。鄭さん以外にも日本語の出来るボランティアを数名抱えていて、鄭さんが多忙な時は代役をしてくれる。

 埔里では日本人ロングステイヤー受入に協力してくれる店舗に「日本ロングステイ支援の会」という看板を掲げ、支援体制を支えている。埔里には日本語を話したいと思っている人は多く、その点でもロングステイ好適地であろう。

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  13 埔里のコンドミニアム 

 台中のコンド「振英会館」の素晴らしさは既にお伝えした。もう一つのロングステイ(LS)の候補地「埔里」の調査に出掛けた。宿泊したのは「元宝マンション」というコンドミニアムで、ここは埔里市が海外のLS者用に推薦しているコンドである。
 結論から言うとAクラスで合格だが、振英会館と比較すると明らかに落ちる。それくらい振英会館が出来過ぎていると言うことだろう。
・広さは100uでベッドルーム3、バスタブ1、シャワルーム2、トイレ2、物干用テラス1
・備品は全て揃っているが、無いのはトースターとアイロンくらい
・TVはNHKが映り、インターネットは無料(何故かメール送信だけ出来なかった)
・家賃は15,000元/月(41,000円)と大変安い。因みに振英会館は25,000元/月。
強いて難点を言えば
・到着時清掃が出来ていなくて半日掃除に費やした。このことはオーナーと世話をしてくれた埔里市役所に強く改善を申し入れ、次回は必ず掃除はしておくと回答あり。
・電灯の球切れ、電気ストーブも2本の内1本が点かない、TVのリモコンは電池切れなど何かと不備が多い。これらはオーナーに言えば取り替えてくれるが、少々不満。
 少々の不備はあっても十分魅力的なコンドミニアムであることは間違いない。
 
 
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