世界遺産と砂漠リゾートの国 チュニジア     
H17,12,11〜20 旅行
高橋琢也・恭子
1. チュニジアは意外に近い
 ♪ここは地の果てアルジェリア・・・♪♪♪♪どーせカスバの夜に咲く・・・♪
     ♪・・・・明日はチユニスかモロッコか・・・・♪♪♪・・・
 北アフリカに位置する地の果て?アルジェリアの隣のチュニジアは意外に近いんです
ね。イタリアのミラノ空港から、あるいはフランスのパリから約1時間半の飛行で着きます。カスバ(写真1スースのカスバ)って支配者が住んでいた城塞だったんですね。チュニスはチュニジアの首都です。
2. 国の様子
 アラブ人95%以上、イスラム教の国、街中に大統領の大きな顔写真が掲示されている。首都チユニス以外の都市では、街角でもホテルでも女性の姿が殆んど見えない。街角でお茶を飲んでいるのは、ALL男性。
 国土は日本の半分よりまだ少ない。しかし変化に富んでいる。
首都のある地中海沿岸は緑豊かで、大オリーブ畑が続く。(写真2)国土の中央部分はアルジェリア国境から地中海近くまで大塩湖(写真3)が広がる。その南は世界一のサハラ砂漠。
3. 見所
ア、 世界遺産を楽しむ
@ 古代カルタゴ遺跡 (写真4はケルクアンのカルタゴ遺跡)
紀元前3〜2世紀に繁栄したカルタゴ、英雄ハンニバルの活躍、
今回一番興味があったのはここ。しかしローマ帝国に破れ、徹底的に破壊されて廃墟となっているが当時の生活の様子はうかがえる。カルタゴ、ケルクアン(いずれも世界遺産)
A 古代ローマ時代の遺跡
ザクーアン ローマ時代の水道橋。
ザクーアンからカルタゴまで132kmを結ぶその一部20kmが残っている
ドウッガ アフリカを代表する遺跡。
神殿、共同浴場、劇場、凱旋門など。規模、保存状態とも最も良いと言われている。(世界遺産)(写真5ローマ時代の神殿)
エル・ジェム 巨大コロッセウム(円形闘技場)。ローマ、ベローナに続く規模の大きさ、保存状態は本家ローマよりよいとか。(世界遺産) (写真6 エル・ジェムのコロッセウム)
B 東ローマ時代(ビザンチン帝国)の遺跡
スベイトラ  凱旋門、大浴場、神殿群、大劇場などが残る。イスラム軍に滅ぼされる。
C イスラムの時代、イスラム文化
カイルアン
(ケロアン)
イスラム教の4番目の聖地(メッカ、メデイナ、エルサレムに続く)。北アフリカ最大の「グランド・モスク」、9世紀中世世界では最高技術の「アグラブ朝の貯水池」、モハメットの同志アブ・ザマエル・ベラウイが眠る「シデイ・サハブ・モスク」の壁、床、天井すべて色鮮やなアラベスク模様で装飾されまことに美しい。(世界遺産)
スースの旧市街 イスラム王朝によって9世紀に建てられた南北約700m東西約450m堅牢な城壁が、度重なる十字軍などの侵攻から街を守った。典型的なイスラム王朝の城塞都市(世界遺産) (写真7 堅固な要塞リバト)
チュニスの旧市街 698年当時の支配者ビザンチイン帝国を滅ぼしたイスラム王朝が街の建設と同時に着工した大モスク、このモスクがチュニスの学問や商業の中心になっている。綿密な模様のタイルで装飾された44mのミナレットは街のシンボル(写真8 スークの店の屋上から見る大モスクのミナレット)。このモスクを囲むスークと呼ばれる市場では、伝統工芸品、生活雑貨、香辛料 等がところ狭しと並べられ、観光客も多く訪れ活気に満ちている。(世界遺産)
イ. サハラ砂漠を楽しむ
@ 砂漠の町、トズール 朝5時半、4輪駆動車(写真9)にて砂漠へ出発、雨が降らないから砂漠の筈なのになぜかこの日は大雨、10年以上ガイドをしているという現地ガイドは砂漠で雨は始めてと感動していたが、・・・・。
大雨の中、砂漠の日の出を見るツアーへ、いったい何しに行くのだろうといぶかりながら出発。 まだ暗い中、砂漠の中にある映画「スターウオーズ」のセットに到着、雨風に吹かれて震えながらセットを見学、つづいて砂漠の中を爆走してタメルザ峡谷へ オアシスの町シェピカ、タメルザの大滝をみて、映画「イングリッシュ・ペーシェント」のロケ地として有名な渓谷ミデスへ。(写真10ミデスの大渓谷)
またこのあたりは砂漠の最も貴重な食べ物ナツメヤシの産地。ここのものがもっとも良質だそうだ。あまくてとてもおいしい。
A 大塩湖 ショット・エル・ジェリド 西はアルジェリア国境から東は地中海沿岸まで延びる大塩湖、この塩湖の中に築かれた道路を通って次の街ドウーズへ
B サハラ大砂丘への入り口ドウ―ズ
ひとこぶ駱駝にのって砂漠を
散歩。ひとこぶ駱駝はバランス
がとりにくい。さまにならない格
好で往復1時間余の散歩 
(写真11)
C ロケ地 映画
「スターウオーズエピソード1」
のロケ地、先住民ベルベル人
のマトマタの穴居住宅。この穴居住宅のレストランで昼食 (写真12)
ウ. リゾートを楽しむ
@ スースの
リゾートホテル
リーズナブルな旅行料金にもかかわらず、リゾートホテルで連泊、シーズンにはヨーロッパからの客でいっぱいになるとか。海岸に広がる白砂のビーチと地中海に登る朝日はとても美しい。
A ポート・エル・カンタウイ スースの海岸続きに広がるのがポート・エル・カンタウイ。(写真13)
プレー前に腕を試されるという格式高い27ホールのゴルフ場、真っ白な豪華ヨットがずらりと並ぶマリーナ、オリーブの茂る別荘地、点在する5つ星のホテル群。世界一大富豪のサウジアラビア人たちが、イスラム教の戒律が厳しい自国では許されない「遊び」をこの地で満喫するために惜しみなくお金を費やして建設したとか。
B 海岸シデイ・ブ・サイド カルタゴの海岸シデイ・ブ・サイド 小高い丘の上にあるチュニジアで最も美しい街。チュニジアンブルーの空と海と窓枠、真っ白い壁の町をゆったりと散歩、そして疲れたらカフェでテイタイム。この街のシンボル カフェ・デ・ナットではフランス植民地時代多くの芸術家がこのカフェでお茶を楽しんだという。
(写真14この街のシンボル カフェ・デ・ナット)
最後に 以上遺跡 砂漠 リゾートを楽しんだ充実した旅であった。また、この旅をより楽しませてくれたのが、某旅行社の添乗員であった。彼のイスラム国への深い理解のある解説はよく理解でき、とても勉強になった。またバスでの移動中の彼の奇想天外な落ちのある創作話は私たちを存分に楽しませてくれた。砂漠の旅ゆえいろいろ不都合なこともあったが、彼の煙に巻く応対ですべてば笑いに変えられてしまった。すばらしい添乗員に支えられ充実した旅であった。
                                      2006,3月   高橋 琢也・恭子

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